フセインが死刑されるまでの歩み
1959カセム首相暗殺計画のメンバーに
1963カセム首相暗殺される。
1964クーデターに失敗して投獄される
1966脱獄
1969革命指導評議会副議長に就任。実験を掌握
1979バルク大統領が引退。フセインが大統領に。
1980イラク・イラン戦争
1988クルド人5000人を毒ガス攻撃で殺害
1988イラク・イラン戦争停戦
1990クウェート侵攻(半年間占領)
1991クウェート侵攻をやめさせるために湾岸戦争(米主体)
1995国民投票で信任。支持率99.96%
2002国民投票で信任。支持率100%
2003イラクと米が戦争開始
2003フセインが拘束される。
(一部省略。読売新聞より)
今年最後の締めくくりがフセイン死刑執行とは縁起が悪い。だが、敢えてこれを行く年の象徴にしたのは、私からみんなへの贈り物のつもりだ。人は暗い過去を背負うからこそ、そこから脱しようとして新しいモチベーションが生まれる。誓って言うが、新年を迎えるにあたって、一度沈んだ人間ほど、精神力が沸いてくる。今年、あまりよい年でなかった人ほど、来年に期待できるということだ。逆に、今年が有頂天だった人は、来年以降、下がる以外に何も残されていない。残酷かもしれないがこれは真実だ。
だから、大晦日はわざと暗い話題を選んだ。
戦争、大漁虐殺、それは一体何のために行われるのか? 考えさせられる。
アメリカはイランを弱体化させるために、ライバルのイラク・フセインを支援した。なぜか?それはイランが強くなりすぎると、親米であるサウジアラビアやイスラエルなどの力が弱まり、石油の利権が保てないからだ。中東に強い国が出現してもらっては困るのだ。
そこで、イランにシーア派が多いので、それに対抗するスンニ派フセイン政権を応援して、イランを攻撃させた。
結局フセインはアメリカの力を借りてイランを攻撃して戦争を起こした。イランを弱体化させようとしたアメリカ。それを利用したフセイン。
皮肉なことに、フセインはアメリカのおかげで独裁政治を強化し、アメリカに牙を剥くようになった。イランを弱体化して、原油の安定化を図ろうとしたアメリカだが、今度はイラクが強くなりすぎた。今度はイラクを弱体化させなければならなくなった。
さて、アメリカの協力を得て、強くなったフセインのイラクは、頭に乗ってクウェートを侵攻した。これをアメリカは全力で阻止した(湾岸戦争)わけだ。ここでフセインの息の根を止めておきたかったが、それができなかった。
結局アメリカはフセインにいいように利用され、それに怒ったアメリカがフセインを殺しにかかった。というのが今回のイラク戦争の真実。
戦争というものは、大きな力なくしてはできない。そして相手を殺すためなら手段を選ばないもの。だからこそ、他の国の力を利用して、戦争をする。卑劣ではあるが、過去も未来もこの方式は変わらない。
戦争にきれいも汚いもないが、実際に戦争をしている者は、誰と戦っているのか全くわからないことが多い。それは他の国戦争にが介入してくるからだ。日本は島国だからそういうことがないが、大陸に住む人たちの戦争は、誰が何のために戦うのか分からない。イラク・イラン戦争も、本当はアメリカ・イラン戦争だったのだ。死んでいく者は何のために命を投げ出しているのかわからない。
おもしろいのは、独裁政治だ。独裁政治の場合、兵隊たちは、自国の繁栄のために戦うのではなく、単にフセインの命の継続のために遣われることが多い。こうなると戦争は独裁者個人の都合で行われる。
独裁者は暗殺されやすい。暗殺を阻止するためには、国民の支持率を100%近くに上げておかなければならない。そのため、独裁者はわざと敵を作り、その敵をののしることで人気を上げ、支持率を上昇させることをしばしば行う。
もし、支持率が下がると、今度は本当に戦争を起こして、支持率を上げる。つまり、戦争は、独裁者の支持率を保つためだけに行われる。支持率は命でもあるから、まさに、独裁者の命をつなぐためだけに、国民は戦争にかりたてられるのだ。
北朝鮮も同じだ。金正日が暗殺されない理由は、支持率が高いからだ。下がれば必ず暗殺されるかクーデターが起こる。だから、支持率を上げるために、核実験、核の保有は絶対にやらなければならなかった。それもだめなら、どこかと戦争をはじめなければならないのである。
独裁者は大変な仕事だ。独裁者になった瞬間から、暗殺と戦う人生へと転落するからだ。暗殺を阻止するために、仮想の敵を作り、戦争をする。日本も同じことを散々してきた。しかし、その犠牲になった国民はかわいそうだ。
だが、いつも、独裁者を支持するのは国民なのだ。愚かで、バカな国民なのだ。しかし、愚かでバカな国民を生み出すのは、裕福な金持ちや腐った官僚や議員たちなのだ。福祉を削減し、汚職、賄賂で自分たちの都合のいいように税金を使いまくる。結果、貧富の差が生まれて、飢え死にしそうな人たちが、独裁者の誕生を望む。だから結局、バカで愚かな国民を生み出しているのは上流階級の人たちなのだ。
上流階級の人たちが、腐れば腐るほど、国民はバカになる。そして戦争は避けられない。最後にバカな国民が戦争で殺される。戦っている国民たちは何のために戦っているかすらわからない。それどころか、本当の敵と戦っていない。結局首相への怒りを他国にそらせるための方法として戦争がスタートするのだから。まさに犬死にとしかいいようがない。
これを何度も何度も繰り返すのが歴史である。独裁者が生まれるのは弱者側の国民の恨みである。独裁者はこの恨みを利用してのしあがる。
だが、皮肉にも、最後には独裁者が戦争をスタートさせ、そのおかげで死ぬのは国民だ。そういう図式になっている。人は恨みを持てば殺し合いをする本能を持っているからだ。人という動物がそういう習性を持っている。恨みはいつでも自滅を生む。
今、イラクはいまだにシーア派とスンニ派が殺し合いを続けている。ますます激化することが予想されている。するとイラクが超弱体化し、今度は再びイランが強くなる。実際にイランは核を保有に努力している。アメリカに対抗するためだ。
そして再びアメリカがイランを潰しにかかる。これでふりだしに戻った。
結局アメリカがイランやイラクの戦争を作っているわけだが、実際に戦っている国民はそんなこともわからない。何故殺し合いが起こっているのか? わかっていない。まあ、わかったとしても、もう収まりがつかないが・・・
イラン・イラクの情勢を見て、アメリカがいかに横暴で自分勝手な独裁国であるかという認識を持つべきだろう。すでにフランス・ドイツはアメリカから離れ、ロシアに傾いている。日本も、美学を持つのなら、アメリカからは離れた方がいい。
まあ、その点、日本人は賢いから、すぐに方向転換するだろう。金正日はこういう日本の国民性を詐欺師集団と呼んでいるのだ。彼のセリフは的を射ている。
さて、今年最後にこれほどいんうつな記事を読み、来年にパワーをためよう。落ち込んだ後ほど、前向きな心が生まれるのだから。というより、落ち込みが次へのパワーを生むと言っても過言ではない。
よいお年を!